サージャ:『創造物の破壊を司る邪神』……か……。
…………
ウォルス:この魔導書「ホルグレン草稿」によると
邪神クホホテップは鎧に封じられたらしい。
フォリア:鎧……ですか?
メリー:鎧なら、心当たりがある。
サージャ:俺も心当たりはあるぞ。じゃ、別行動と行こうか。
ウォルス:じゃあ僕は引き続き文献をあたるよ。フォリアさんはどうする?
フォリア:では、グリランドリーの動きを遠隔トレースしつつ、電話番してます。
サージャ:(恐らく……アイツの事だろうな)
(猫:許せ……にゃい……)
(……ご主人も、街も、世界をこんなに滅茶苦茶にした『武器』を!)
(??:恐ろしく強い意志を感じ降りてきてみれば……
まさか瀕死の子猫とはな
……面白い)
(??:力が欲しいか?)
(猫:にゃ……?)
(??:お前が望むなら……お前に神の力を与えてやろう――)
…………
サージャ:(アイツは、自ら封印を望んだんだっけ……
だけど、今回は起きてもらうぞ)
ここら辺が、気配濃厚、怪しさ爆発してるな。
ちょっと周囲を探してみるか――
――――ヴォン
サージャ:お。
よぅ、お勤め御苦労さん。
何万年くらい前から、そうやって彷徨ってるんだ?
鎧:――――
サージャ:律儀な野郎だ……今、楽にしてやるよ――
安らかに眠れ―――AMEN!
――――――――!
サージャ:……おはよう、目覚めの時間だ!
メリー:鎧、っつったら、
ここしか考えられないよなぁ。
アルベルト:おや、何か用?
メリー:ああ、ちょっとね。
メリー:邪神貸してくれ。
アルベルト:……日本語でおk。
邪神(猫):誰にゃ……わらわの悠久の眠りを妨げし者は……。
サージャ:俺!俺!
邪神(猫):……怪しいから振り込まにゃいにゃ。
サージャ:詐欺じゃねぇよ。
とりあえず小さくなって俺に憑いてこい
――「クホホテップ」よ。
クホホテップ:!!!
クホホテップ:な、何故、わらわの真名を……!
サージャ:この美声を忘れたのか?
お前を『神』にしてやった男じゃないか。
クホホテップ:!!!!!
…………
メリー:トボけても無駄だっ!
アルベルト:だからトボけてないっ!
シャイニー:ああもう、何を騒いでるのよ、あなたたち!
フルブライト:喧嘩なら、庭の下でお願いします。
バアトル:まあまあ、俺が話を聞こうじゃねぇか!
アルベルト:……ちょっと休んでくるわ。あと任せた……。
…………
邪神:――事情は把握したにゃ。
だけど、わらわ一人では、その剣を破壊する事は無理にゃ。
封印された折に、クホ=エレメンツを結晶化して世界中にバラ撒いてしまったからにゃ。
サージャ:ふむ。なら、他に何が必要だ?
邪神:わらわの代わりにクホの力を武器に叩き込む、クホ因子を持った
精錬代行者が四人、必要にゃ。
女装:そうか……知り合いにを片っ端から調べるしかないか……。
とりあえず、メリーさんと合流しないとな。
…………
ジリリリリリン がちゃ
サージャ:あ、もしもし?
フォリア:はい、こちら美少女です。
サージャ:あれ、おかしいな……俺、自分の携帯にかけちまったのかな。
フォリア:馬鹿ですねぇ。で、用件はなんですか。
サージャ:ああ、邪神が見つかったからその報告と自慢。
フォリア:流石ですね。伊達や酔狂で邪神ハンターやってるだけの事はありますね。
サージャ:そう褒めるなよ。で、メリーさんは今どこにいる?
フォリア:
鎧さん家です。
サージャ:やっぱりか……。
…………
メリー:うーん、やっぱり鎧違いか……?
シャイニー:当たり前でしょ。
アーダンさんに邪神の事聞いても、多分ロプトウス云々しか言わないわよ。
バアトル:ガッハッハ!気を落とすな!また探せばいいじゃないか!
サージャ:今晩は、お邪魔しまっす。
シャイニー:あっ、桃猫っ。
クホホテップ:……!
メリー:ネコマタがドロップしたのは祝ってやるけど……
……邪神はどうだった?
サージャ:何言ってんだ。ここにいるのが邪神だぞ。
メリー:は?
クホホテップ:……揃ってるにゃ。
サージャ:どうした?
クホホテップ:この4人……クホ因子を持ってるにゃ。
サージャ:! つ、つまり……
クホホテップ:そうにゃ。この庭には――
精錬代行者が揃ってるのにゃー!